MPパウダーの開発にあたって
 

≪環境と省エネ時代の住まいづくりのキーワード≫

第3の皮ふとも言われる住まいづくりで最も大切なことは、人と住まいの健康です。しかし、現在の 高気密住宅は、室内の空気汚染に健康障害や湿害で建物の寿命を縮めるなど、言わば住まいの 『現代病』が広がっています。この病根は、目先の経済性を優先した住まいづくりにあり、石油化学 系材料で気密化したところにあります。日本の伝統的な土と木の住まいには見られなかったことで す。


地球環境からみても、石油化学系の材料は、解体、分離、リサイクルに要するエネルギーと最終 処分で発生するCO2など、『住宅一生』の環境負荷を増大します。また、内部結露などの湿害で腐 朽劣化して短命な住宅は、資源・エネルギーの浪費そのものであり、建築廃材の大量発生と森林破 壊の元凶です。 日本の建築学会、建築士会など建築関係が共同で制定した『地球環境・建築憲章』は、持続可 能な社会の実現に向けた建築に取り組むことを宣言しています。そのキーワードは、 ①長寿命 ② 自然共生 ③省エネルギー ④有資源・循環 ⑤継承 です。つまり、これからの住まいづくりは、地球 環境にやさしいことが必須の条件です。建築材料の開発も『地球環境・建築憲章』の趣旨に沿った ものが求められるということです。

≪湿気と仲良く暮らす建築技術≫

健康で快適、そして長持ちする住まいづくりにとって最も重要な技術は、建物各部位の湿気対策、 つまり湿害防止です。適度の湿気がなければ、生命と健康は維持できませんが、過剰の湿気と結 露はカビや腐朽菌の源となり、人と住まいの健康を害します。

≪ナノテクノロジーの時代を迎えた建築技術≫

調湿材を応用した湿害防止工法は、日本の気候・風土に合った伝統的な建築技術の基本を受 け継ぎ、高機能調湿材によって高断熱建築にも通用できるように発展させた建築技術です。それは、 建物に適切に組み込んだ高機能調湿材が建物全体の湿気をコントロールして、湿害を防止すると いう原理に基づいています。 ところで21世紀はナノテクノロジーの時代と言われています。ナノテクノロジーとは、その特性を決 定する構造の少なくとも一つがナノメートル(1000分の1ミクロン)で定義できる大きさを持った物質 を作る技術、或いはそれらを組み合わせてシステムとする技術です。ナノサイズの構造を持った物 質やシステムには新たな特性が期待できるとし、材料分野でも最も注目されています。 調湿材が自律的に吸放湿する機能は、細孔の大きさによる分類でメソポア(直径2~50ナノメート ル)と呼ばれる細孔特有の機能です。ナノテクノロジーの概念に従えば、調湿材を応用した湿害防止 工法は建物外周の壁をナノシステムとし、ナノ特性を発現するシステムによって湿害を防止する原 理であり、言わば、ナノテクノロジーによる建築技術です。

≪MPパウダーの製品化にあたって≫

MPパウダーは、メソポア(Meso Pore)の機能を発揮する塗装材、左官材料です。調湿、脱臭、オ イルミスト吸着、空気浄化などの機能によって住環境を健康で快適にし、メンテナンスフリーの健康 で快適な住まいづくりに貢献します。 従来品にない、高機能性を特徴としていますが、それはブレンド技術にあり、使用する原料の結合 剤(自然糊)とスサ(古紙再生パルプ)以外は、メソポア珪藻土100%です。この技術の基本は、新 たに発見して開発したメソポア珪藻土の理学的並びに工学的特性に因るものですが、この粉砕物は 粒子強度があり、界面活性粒子の特徴を備え、自然糊だけで十分な結合力を発現するなどの塗装 材特性が優れています。 『人と住まいに健康な材料こそ、地球環境にやさしく』の考えから、脱石油化学物質、自然素材10 0%、高機能、リサイクル性、廃棄の際は土壌材としての活用などにこだわり、機能性塗装材の開発 に10年余り携わってきた集大成がこのMPパウダーです。まさに、『地球環境・建築憲章』の趣旨に 沿ったエコマテリアルでもあります。 内装仕上材として開発したものですが、機能材としてクリエイティブな使い方にも期待しているとこ ろです。例えば壁内の湿害防止に、また、他の内装仕上材の下塗りや中塗りに、さらには他の材料と ブレンドして使用するなどです。 私たちは、目的と用途に合ったメソポアの機能に優れた材料をMPシリーズとして世に出すべく、そ の開発に鋭覚努力する所存です。 この度、自信を持ってお勧めできる【MPパウダー】と末永くお付き合い賜りますようお願い申し上げ ます。